Mr. Do!

Mr. Do!
ジャンル 固定画面アクション
対応機種 アーケード (AC)
開発元 ユニバーサル
発売元 ユニバーサル
デザイナー 上田和敏
シリーズ Mr. Do!シリーズ
人数 1人
メディア 業務用基板
(56.13キロバイト
稼働時期 日本 1982091982年9月
アメリカ合衆国 1982121982年12月
発売日一覧
  • COV
    アメリカ合衆国 1983061983年6月
    A26
    アメリカ合衆国 1983年
    ぴゅう太
    日本 1983年
    電子ゲーム
    日本 1983年
    MSX
    日本 1984年
    FM-7
    日本 1984年
    A8
    アメリカ合衆国 1985021985年2月
    ヨーロッパ 1985年
    C64
    アメリカ合衆国 1985021985年2月
    APII
    アメリカ合衆国 1985031985年3月
    GB
    アメリカ合衆国 1992111992年11月
    ヨーロッパ 1992年
    X68
    日本 1994071994年7月
    SFC
    日本 199506231995年6月23日
    アメリカ合衆国 1996121996年12月
    PC98
    日本 199612131996年12月13日
    iアプリ
    日本 200608072006年8月7日
    Wii
    日本 201004272010年4月27日
デバイス 4方向レバー
1ボタン
CPU Z80 (@ 4 MHz)
サウンド SN76489 (@ 4 MHz)
ディスプレイ ラスタースキャン
縦モニター
240×192ピクセル
61.17Hz
パレット256色
テンプレートを表示

Mr. Do!』(ミスタードゥ)は、1982年9月に日本のユニバーサルから稼働されたアーケード固定画面アクションゲームである。

主人公のピエロ「Mr.Do」を操作して場所を移動する事で通路を作り、ボールを投げつけて敵を倒しながら一定の条件を満たす事で面クリアとなる。一度投げつけたボールが手元に戻るまで使用できない事や、りんごを使用して敵を押しつぶす事を特徴としている。

開発はユニバーサルが行い、同社の『レディバグ』(1981年)を手掛けた他、後にテクモのアーケードゲーム『スターフォース』(1984年)や『ソロモンの鍵』(1986年)を手掛けた上田和敏がゲーム・デザインを担当している[1]

北米ではコレコビジョンAtari 2600などの家庭用ゲーム機に移植され、日本においてはぴゅう太MSXなど様々なパソコン機種に移植された。1995年にはイマジニアからスーパーファミコン用ソフトとして発売され、2006年にはボーステックから携帯電話ゲームとして配信された。アーケード版は2010年Wii用ソフトとしてバーチャルコンソールアーケードにて配信された。

アーケード版はゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』での人気投票にて第56位を獲得した。

後に続編となる『Mr. Do! V.S ユニコーン』(1983年)が稼働され、以後シリーズ化された。

ゲーム内容

システム

ナムコから稼働された『ディグダグ』(1982年)のゲームシステムを流用した作品であるが、同作との共通点は地面を掘る事と敵を潰すアイテムの存在だけであり、様々な要素の追加によりオリジナリティを確立している[1]。プレイヤーはレバーで赤いピエロの主人公「Mr. Do」を4方向レバーで動かし、またボタンでボールを投げる。Mr. Doが通路以外の場所を移動すると通路が出来る。ボールは主人公が投げるとバウンドし、通路に沿ってジグザグに移動する。主人公はボールを1個しか持てないので、一度ボールを投げてしまうと手元に戻らない限り、再び投げる事は出来ない。投げたボールは敵に当たると破裂して画面外へ飛び散り、若干のタイムラグの後に手元に戻る。このタイムラグは敵にぶつける毎に長くなっていくため、ボールへの頼りすぎは禁物である。なお、主人公が拾うことでも手元に戻る。

敵を倒す方法として、主人公が投げるボールを当てる、画面上に存在するりんごが落ちる際に潰されるようにする事の2通りがある。1回のボール投擲で倒せる敵は1匹のみ。りんごを使用した場合は一度に複数の敵を倒す事も出来る。りんごは2段以上の高さから落とすか最下段に落とすと割れてしまう。1段分の高さなら落下させても割れる事は無い。りんごは主人公に水平方向へ押されると移動する。これを使いこなす事がこのゲームの肝となる。なお、垂直方向に押されても移動しない。また、モンスターに押される事もあり、その際に落下してプレイヤーを潰したり、モンスター自身を巻き添えにして潰したりする事もある。

画面中央にある敵の巣からは8匹の敵が出尽くした後にデザートターゲットが出現し、取得する事で画面内の敵の動きが停止しEXTRAモンスターが出現する[2]。EXTRAモンスターを倒して「EXTRA」の文字を揃えると1UPとなり、また強制的に面クリアとなる[2]。EXTRAモンスターとパクパクの進行方向にあるりんごは、たとえ落下中のものであっても食べられて消滅する。ただし、口が開ききらないタイミングで落ちたりんごは当たった際に食べられずに潰す事が可能である。また既にモンスターを潰している落下中のりんごも同様に食べられずに潰すことができる。

ステージクリアの方法は、画面上にあるチェリーを全て取る[注釈 1]、赤いモンスターを全て倒す、EXTRAモンスターを倒し、EXTRAを完成させる[注釈 2]ダイヤモンドを取る[注釈 3]の4通り存在する[2][1]。1ミス(後述)をしてもクリアが確定すればミスを無効にできる。

敵(各モンスター)に触れるか、りんごに潰されると1ミスとなり、全てのMr. Doを失うとゲームオーバーとなる。

このゲームには永久パターンが存在するが、永久パターン防止キャラクター等の防止策は存在しない。唯一モンスターが穴を掘ってプレイヤーに襲い掛かってくるくらいである。またプレイ自体の強制終了もなく、ゲームオーバーにならない限り永久にプレイが可能である。

なお、ステージ99をクリアするとステージ100(表示は0)になりクリアするとマップはステージ1に戻る。ただし敵の追跡速度は最速のままで、お菓子ターゲットは最高得点のジュースが出現する。

ターゲットアイテム

各面のお菓子ターゲット
ターゲット 点数
1 ケーキ 1000
2 ビスケット 1500
3 プリン 2000
4 アイスクリーム 2500
5〜6 ハンバーガー 3000
7〜8 カップケーキ 3500
9〜10 チョコレート 4000
11〜12 サンドウィッチ 4500
13〜15 ミルク 5000
16〜18 目玉焼き 6000
19〜21 ホットケーキ 7000
22〜 ジュース 8000
チェリー
1個50点。ただし8個連続でチェリーを取ると、8個目のみ500点のボーナスが入る。
チェリーを連続で取ると効果音の音階がド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドと順に高くなる。
チェリーを半分掘った状態を4方向から行うとバラの花の形になる。特に意味のある行為では無いが、当時の子供達の間では裏技としてある程度知られていた。当時のゲーム雑誌『AMライフ』のメーカー訪問記事の中で同社スタッフから裏技の一つという発言があり、バグではなく意図的な仕様であった可能性が高い。
お菓子ターゲット
モンスタージェネレーターから全てのモンスターが出現した後に出現。ケーキ等のお菓子の形をしている。取ると1000点以上の得点が入り、モンスターの動きが止まる。同時に音楽と画面が変化し、EXTRAモンスターとパクパク3匹が出現する。
ダイヤモンド
りんごを落下させて割ると、4096分の1の確率でダイヤモンドが出現する。一定時間経つと消えてしまう。
ダイヤモンドを取ると、8000点入り、そのステージはクリアとなる。さらに1クレジット手に入り、ゲームオーバーになってもまた1ステージからプレイできる。なお、このゲームにはコンティニューの概念はない。DIPスイッチの設定でダイヤモンドによるクレジット追加を無効にすることもできる。

ブレイクタイム

1ループ10ステージの構成で、3ステージクリア毎(10ステージ目は1ステージ)にブレイクタイムとしてステージクリアの状態が表示される。

表示内容は、各ステージで獲得した点数、ステージクリア条件、クリアまでの時間である。10ステージクリア時には10ステージの平均獲得点数と平均クリアタイムが表示される。

EXTRAを獲得した場合やダイヤモンドを取ってステージクリアした場合は、特別なブレイクタイム画像を見る事が出来る。

その他

  • 残機が最後の1人のとき、ボールで残り1体の敵を倒しながらMr.Doがリンゴに潰されてミスになると。残機が255人に増えるというバグがある。バグ修正版のROMもあり、それが搭載されたゲーム機ではできない[3]
  • 敵キャラクターのロジックの1つに、任意の迷路において目的地までの最短経路を求める、A*探索のような本格的なルート探索アルゴリズムが実装されている。通常のモンスターやEXTRAモンスターでは、他の数種のアルゴリズムも切り替えて使われているため、あまり目立たないが、パクパクはそのアルゴリズムだけでプレイヤーを追跡する様子が確認できる。
  • スコアにカウンターストップが存在せず999,950点を超えると0点に戻る。

キャラクター

Mr.Do
主人公。赤地に白の服と帽子を身にまとったピエロで、地中を反射しながら進むボールが武器。
モンスター
主人公を追い回す謎の生物。インストラクション・カードなどを見る限り、どうやら怪獣のようである。普段は赤色で掘ってある場所以外は通れないが、時折七色に変身して穴を掘ってプレイヤーに向かってくる。
EXTRAモンスターが出現している間、モンスターは動きが止まるが当たり判定は残っている。
EXTRAモンスター
モンスタージェネレータの位置に出現するお菓子ターゲットを取ると画面上部から出現する。ランダムではなく、一定の間隔でEXTRAの順に移動し、お菓子ターゲットを取った位置の文字が出現するため、狙って出現させる事も出来る。
モンスターのように穴を掘ってくることはない。進行方向にあるりんごを食べてしまう。倒すとりんごに変化する。それぞれ「E」「X」「T」「R」「A」の文字が描かれ、倒すと画面に記された文字が点灯する。すべての文字が点灯するとそのステージはクリアとなりMr.Do!が増える。
5000の倍数の得点に達した場合も単独で出現する。その際はパクパクは出現しない。また、一定時間歩き回ると画面上部に帰ってしまう。
DO!がボールを持っていない時はDO!を追い、ボールを持っている時はDO!から逃げる。ただしお菓子ターゲット取得で登場した時は、パクパクが全滅するまではボールの有無にかかわらずDO!を追う。
パクパク
お菓子ターゲット取得時、EXTRAモンスターとともに3体登場。青紫で大きな口を持つ。EXTRAモンスター同様、進行方向にりんごがあるとそれを食べてしまう。ボールを当てるとパクパクがりんごに変わる。EXTRAモンスターを倒した場合、残りの全てのパクパクはりんごに変化する。ただし一部の移植版では登場しない(MSX版など)。

移植版

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考 出典
1 Mr. Do! アメリカ合衆国 1983061983年6月
コレコビジョン コレコ コレコ ロムカセット 2622
2 Mr. Do! アメリカ合衆国 1983年
Atari 2600 コレコ コレコ ロムカセット 2656
3 Mr. Do! 日本 1983年
ぴゅう太 ユニバーサル トミー ロムカセット 019E
4 Mr. Do! 日本 1983年
電子ゲーム トミー トミー 内蔵ゲーム - マルチカラーレーザー6000シリーズの一つとして発売
5 Mr. Do! 日本 1984年
MSX ユニバーサル COLPAX ロムカセット 48C99-1004 ぴゅう太版の移植
6 Mr. Do! 日本 1984年
FM-7/FM-77 ユニバーサル COLPAX フロッピーディスク -
7 Mr. Do! アメリカ合衆国 1985021985年2月
ヨーロッパ 1985年
Atari 8ビット・コンピュータ Datasoft アメリカ合衆国 Datasoft
ヨーロッパ U.S. Gold
フロッピーディスク -
8 Mr. Do! アメリカ合衆国 1985021985年2月
コモドール64 ユニバーサル Datasoft フロッピーディスク -
9 Mr. Do! アメリカ合衆国 1985031985年3月
Apple II ユニバーサル Datasoft フロッピーディスク -
10 Mr. Do! アメリカ合衆国 1992111992年11月
ヨーロッパ 1992年
ゲームボーイ ユニバーサル Ocean Software ロムカセット アメリカ合衆国 DMG-M4-USA
ヨーロッパ DMG-M4-NOE
11 ビデオゲームアンソロジーvol.10
Mr.Do! / Mr.Do! v.s UNICORNS
日本 1994071994年7月
X68000 マイコンソフト 電波新聞社 フロッピーディスク DP-3205034
12 Mr. Do! 日本 199506231995年6月23日
アメリカ合衆国 1996121996年12月
スーパーファミコン ユニバーサル イマジニア 2メガビットロムカセット[4] 日本 SHVC-AUNJ-JPN
アメリカ合衆国 SNS-AUNE-USA
13 Mr. Do! 日本 199612131996年12月13日
PC-9801/PC-9821 マインドウェア マインドウェア フロッピーディスク -
14 Mr. Do! 日本 200608072006年8月7日
iアプリ ボーステック ボーステック ダウンロード
(iゲーム大好き!)
- [5]
15 Mr. Do! 日本 201004272010年4月27日
Wii ユニバーサル ハムスター ダウンロード
バーチャルコンソールアーケード
- アーケード版の移植 [6]

開発

1981年、『レディバグ』の開発者である上田和敏は、当時ユニバーサルエンターテインメント社長だった岡田和生ら8人の関係者とともにアメリカ合衆国のシカゴであるアミューズメント&ミュージック・オペレーターズ・アソシエーション(Amusement & Music Operators Association、略称:AMOA)が主催するイベント(英語版)へ視察に行った[3]。この時点で彼らは、ナムコが発売した『ディグダグ』の情報を既につかんでおり、行きの飛行機の中で岡田は「次回作は『ディグダグ』を参考にしてほしい」と上田へ指示を出した[3]

岡田より1週間先に帰国した上田らはアレンジ方法について考えた末、ポンプで敵を破裂させる攻撃方法を変更することにした[3]。さらなるアレンジを考える中、上田は会社のトイレの窓から隣家の雨どいにスーパーボールが引っ掛かっている様子を見てひらめき、本作の主人公の攻撃方法に取り入れた[3]。また、上田はランダム性を取り入れたいとも考えており、ステージクリアの条件としてダイヤモンドの獲得を追加した[7]

ちなみに主人公Mr.Do!はギリギリまでデザインが決まらず、完成直前までディグダグ似の雪だるまのような仮のキャラクターだったが、社長の意見によりユニバーサルのトレードマークのピエロとなった[8]。クレジット投入時の画面に出てくるコインの絵柄に、その名残を見ることが出来る[注釈 4]。また、プロトタイプのキャラクターのバージョンでは、主人公が死亡する際に頭が膨らんで破裂するなどやや過激な表現があったほか、メインのBGMが異なるなど、製品版の内容とは一部異なる[8]。なお、このバージョンの基板もごく少数だが市場に流通しており、後にゲームフリークを立ち上げた田尻智はこのプロトタイプの基板を長年探し回った末に当時埼玉県にあったゲームセンターで発見し、交渉の末に入手している[注釈 5]

帰国後、上田の企画書を読んだ岡田は「余計なことはしなくてよいから、良いところだけをまねろ」と告げた[7]。上田は「どうしてもこのゲームが作らせてほしい。作り終わったらこの会社を辞める」と辞表を提出し、辞表の通りに本作を開発した直後にユニバーサルエンターテインメントを去った[7]

上田は『Akiba PC Hotline』の忍者増田のインタビューに対し、「当時の反響は私の耳には届いておらず、Do!の残り人数が255人に増えるバグの情報も後から知って、ゲームセンターの人に申し訳ない気持ちになった」と振り返っており、以降のゲーム開発ではしっかりデバッグを行ったと述べている[7]

音楽

このゲームのBGMは以下のとおり。なお、『鉄腕アトム』については、楽曲使用にあたりJASRACに許諾を得た[9]

反響

本作は個性的な作風がプレイヤーに親しまれ、駄菓子屋にオレンジ筐体で設置された事で当時の子供達に人気を誇った[1]他、個人経営のゲームセンターなどに設置された事もあり、幅広い年齢層から大ヒットを得た。この人気により、『Mr. Du!』『Mr. Lo!』などの海賊版(コピー基板)も数多く出回った。

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム4/5stars (COV)[10]
4/5stars (SFC)[11]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー19.5/40点 (SFC)[11]
ファミ通25/40点 (SFC)[12]
EFCG4/4点 (COV)[10]
Zzap!6475% (C64)[10]
ファミリーコンピュータMagazine19.3/30点 (SFC)[13]
ザ・ベストゲーム2肯定的 (AC)[2]
甦る 20世紀アーケードゲーム大全 Vol.1肯定的 (AC)[1]
受賞
媒体受賞
ゲーメストザ・ベストゲーム 第56位[14]
(1991年)
アーケード版
  • ゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』(1991年)において、『ゲーメスト』読者による全アーケードゲームを対象とした人気投票で第56位を獲得した[14]
  • ゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』(1998年)では『名作・秀作・天才的タイトル』と認定された「ザ・ベストゲーム」に選定され、ライターのDANは数多くのフィーチャーやテクニックが存在する事から本作がシリーズ最高傑作であると絶賛し、隠しアイテムである「ダイヤモンド」の出現時の効果音は他のゲームに熱中しているプレイヤーを振り向かせる程であったと指摘、また毎面ごとに出現するデザートターゲットが異なる点がプレイヤーに「次が見たい」と思わせる要素になっている事、りんごは一段落ちただけでは割れない事や横に動かす事も可能なため「プレーの幅が大きく広がっている」として肯定的に評価し、「1つの画面の中に非常に多くの要素を盛り込んだ贅沢な作品といえる」と総括した[2]。一方で、永久パターンが発覚したために長く設置されなかった事を指摘した[2]
  • ゲーム本『甦る 20世紀アーケードゲーム大全 Vol.1 アイデア満載! ユニークゲーム編』では、本作が『ディグダグ』のシステムを流用しながらもオリジナリティを確立した作品である事や、「ダイヤモンド」の出現にプレミア的な価値がある事が「子供達を興奮させ、夢中になってプレイする姿が多く見られた」として肯定的に評価した[1]
スーパーファミコン版
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では8・5・6・6の合計25点(満40点)[12]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り、19.3点(満30点)となっている[13]
項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.2 3.4 3.3 3.4 3.1 2.9 19.3

続編

以下のような続編が存在する。ただし、続編と銘打たれてはいるものの、共通点は主人公やEXTRAのフューチャーの存在くらいで、それぞれ内容はまったく異なっている。

Mr. Do! V.S ユニコーン(1983年
城壁のような場所で敵のユニコーンと戦いを繰り広げる。床にハンマーで穴を開け、敵をそこにはめてから一段上の床ブロックを落として攻撃する。方向を変えることが出来る階段が攻略のポイント。EXTRAモンスターも登場する。1984年にソニーからMSXへの移植版が発売された。
元々は、「ハンマーバン」として開発されており、この時点からユニコーンが登場していた一方、Mr.Doの姿はなかった[注釈 6] [15]
なお、製品版が発売される直前のロケテストでは「ミスター・ドゥズ・キャッスル」という仮名が振られており、のちにこれは海外版の題名となった[15]
Mr. Do!'s ワイルドライド(1984年
ジェットコースターのレール上を歩いてゴールを目指す。途中にあるハシゴでコースターを回避することが出来る。[16]ジェットコースターの編成(一両~三両)が不確定なため完全パターンはできず、前2作よりハードルは高い。開発時タイトルは「ゴーゴーコースター」。1985年にCOLPAXからMSXへの移植版が発売された。
Do! Run Run (1984年)→スーパーピエロ (1987年
ユニバーサルでのMr. Do!シリーズ最終作。初代の様にターゲットを取りつつ敵を倒して行くゲーム。Mr. Doが移動する度、真後に自動的にラインが引かれ、出来るだけターゲットを残しつつもラインを囲むと、ターゲットの点数がどんどん上がったり、EXTRAモンスターを出現させるアイテムが出て来たりする。国内では一部店舗のみで稼動していた。1987年には、キャラクタやグラフィックを多少変更し、『スーパーピエロ』のタイトルで国内で稼働した。『スーパーピエロ』のMSXへの移植版も同年にニデコムから国内で販売された。
NEO Mr. Do!'(1996年
ビスコによりMVS向けにリメイク版として稼動された。このリメイク版は、家庭用ネオジオネオジオCDも含めてコンシューマ向けには発売されていない。

パチスロ機

1998年に同名の機種がユニバーサル販売(現・ユニバーサルエンターテインメント)からリリースされた。その後2000年に同社初の液晶搭載機として『デュエルドラゴン』が、その9年後の2009年には5号機として『デュエルドラゴンキングダム』がそれぞれリリースされている。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ カメレオン状態のモンスターが最後のチェリーを取った時も同様にクリアとなる。
  2. ^ そのステージはクリアとなりMr.Doが1人増える。
  3. ^ そのステージはクリアとなり、1クレジット増える。なお、この設定は店側で無効にすることもできる。
  4. ^ 『AMライフ』誌に掲載された当時のユニバーサル販売の広告ページの読者からの質問に答える形で掲載されている。
  5. ^ この時入手出来たプロトタイプの基板は1987年頃にCX系で深夜に放送された「VHSビデオチャンネル」内で公開された。
  6. ^ ぜくうは『Mr.Do』の続編であることを伏せるため、ダミーの仮キャラクターを用意していたのではないかと推測する一方、Mr.Doの続編にした方がよいという営業判断が働いた可能性も推測している[15]

出典

  1. ^ a b c d e f 「1982年 Mr.Do!」『甦る 20世紀アーケードゲーム大全 Vol.1 アイデア満載! ユニークゲーム編』メディアパル、2019年9月30日、84頁。ISBN 9784802110372。 
  2. ^ a b c d e f DAN「ザ・ベストゲーム」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、89頁、ISBN 9784881994290。 
  3. ^ a b c d e 忍者増田 (2018年1月30日). “『Mr.Do!』の生みの親、上田和敏氏に開発秘話を聞く! ~『Mr.Do!』対談編 前編~”. Akiba PC Hotline!. インプレス. 2018年5月20日閲覧。
  4. ^ 前田尋之「Chapter 2 スーパーファミコンソフトオールカタログ 1995年」『G-MOOK176 スーパーファミコンパーフェクトカタログ』ジーウォーク、2019年9月28日、174頁。ISBN 9784862979131。 
  5. ^ “ダイジェストニュース:サービス” (日本語). ケータイ Watch. インプレス (2006年8月7日). 2020年8月29日閲覧。
  6. ^ “「バーチャルコンソール」「Wiiウェア」4月27日配信開始タイトル” (日本語). iNSIDE. イード (2010年4月26日). 2020年8月29日閲覧。
  7. ^ a b c d 忍者増田 (2018年2月6日). “『Mr.Do!』の制作がきっかけで開発者の上田和敏氏はユニバーサルを退社!? ~『Mr.Do!』対談編 中編~”. Akiba PC Hotline!. インプレス. 2018年5月20日閲覧。
  8. ^ a b ぜくう 2021, p. 27, ミスター・ドゥ!(雪だるま).
  9. ^ 忍者増田 (2018年2月6日). “『Mr.Do』から『スターフォース』、『ギャラクシーウォーズ』まで……開発者の上田和敏氏が語る裏話 ~『Mr.Do!』対談編 後編~”. Akiba PC Hotline!. インプレス. 2018年5月20日閲覧。
  10. ^ a b c “Mr. Do! for ColecoVision (1983)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2020年8月29日閲覧。
  11. ^ a b “Mr. Do! for SNES (1995)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2020年8月29日閲覧。
  12. ^ a b “Mr.Do! まとめ [スーパーファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2020年8月29日閲覧。
  13. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『PlayStation Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、400頁、ASIN B00J16900U。 
  14. ^ a b 「最も愛されたゲームたち!! 読者が選んだベスト30」『ザ・ベストゲーム 月刊ゲーメスト7月号増刊』第6巻第7号、新声社、1991年7月1日、63頁、ASIN B00BHEECW0。 
  15. ^ a b c ぜくう 2021, p. 31, ハンマーバン.
  16. ^ 「遊園地をバックに レール上を歩く ユニバーサルから"Mr・Do"第三弾」『ゲームマシン』(PDF)、第234号(アミューズメント通信社)、1984年4月15日、22面。2022年3月21日閲覧。

参考文献

  • ぜくう (2021-11-20). アーケード未発売・未稼働ゲーム大全. 三才ブックス 

外部リンク

  • バーチャルコンソールアーケード Mr.DO!
  • Mr. Do!(英語) - MobyGames
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