アデニル酸

アデニル酸
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5'-Adenylic acid

識別情報
CAS登録番号 61-19-8 チェック
ChemSpider 5858 チェック
UNII 415SHH325A チェック
日化辞番号 J4.814C
DrugBank DB00131
KEGG C00020 チェック
MeSH Adenosine+monophosphate
ChEBI
  • CHEBI:16027 チェック
ChEMBL CHEMBL752 チェック
IUPHAR/BPS
2455
  • O=P(O)(O)OC[C@H]3O[C@@H](n2cnc1c(ncnc12)N)[C@H](O)[C@@H]3O
  • c1nc(c2c(n1)n(cn2)[C@H]3[C@@H]([C@@H]([C@H](O3)COP(=O)(O)O)O)O)N
  • InChI=1S/C10H14N5O7P/c11-8-5-9(13-2-12-8)15(3-14-5)10-7(17)6(16)4(22-10)1-21-23(18,19)20/h2-4,6-7,10,16-17H,1H2,(H2,11,12,13)(H2,18,19,20)/t4-,6-,7-,10-/m1/s1 チェック
    Key: UDMBCSSLTHHNCD-KQYNXXCUSA-N チェック
  • InChI=1/C10H14N5O7P/c11-8-5-9(13-2-12-8)15(3-14-5)10-7(17)6(16)4(22-10)1-21-23(18,19)20/h2-4,6-7,10,16-17H,1H2,(H2,11,12,13)(H2,18,19,20)/t4-,6-,7-,10-/m1/s1
    Key: UDMBCSSLTHHNCD-KQYNXXCUBP
特性
化学式 C10H14N5O7P
モル質量 347.22 g/mol
外観 白色の結晶粉末
密度 2.32 g/mL
融点

178-185 °C, 451-458 K, 352-365 °F

沸点

798.5 °C, 1072 K, 1469 °F

酸解離定数 pKa 0.9, 3.8, 6.1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アデニル酸(アデニルさん、adenylic acid)は別称をアデノシン一リン酸(Adenosine monophosphate)ともいう有機化合物で、RNA中に見られるヌクレオチドの一種である。AMPと略される。AMPは核酸塩基アデニン、五炭糖のリボース、1つのリン酸より構成されており、リン酸とアデノシンヌクレオシド)の間でリン酸エステルを形成している。リン酸部位の結合位置により 2'-体、3'-体、5'-体の構造異性体があるが、RNA中に部品として見られるのは 5'-アデニル酸 である。

生産と分解

AMPは2つのADPから、アデニル酸キナーゼにより生成される。同時にATPも産出される。

2 ADP ATP   + AMP {\displaystyle {\ce {2 ADP -> ATP\ + AMP}}}

またADPの高エネルギーリン酸結合の加水分解により得られる。

ADP AMP   + P i {\displaystyle {\ce {ADP -> AMP\ + P_i}}}

またATPの加水分解により得られる。ピロリン酸が副生成物として得られる。

ATP AMP   + PP i {\displaystyle {\ce {ATP -> AMP\ + PP_i}}}

RNAが生体中で分解した場合、AMPを含むヌクレオシド一リン酸(NMP)が生成する。

下のようにAMPからATPを再生産することができる。

AMP   + ATP 2 ADP {\displaystyle {\ce {AMP\ + ATP -> 2 ADP}}} (アデニル酸キナーゼによる逆反応)
2 ADP   + 2 P i 2 ATP {\displaystyle {\ce {2 ADP\ + 2 P_i -> 2 ATP}}} (好気性細菌ATP合成酵素による酸化的リン酸化反応)

AMPはアデニル酸デアミナーゼによりアンモニア基が脱離し、イノシン一リン酸へと変換される。

AMPは尿酸へと変換された形で体内から排出される。

環状AMP

AMPは環状AMP(cAMP)としても存在することが知られている。ある細胞内でアデニル酸シクラーゼによりATPからcAMPが生産されるが、この反応はアドレナリングルカゴンといったホルモン類によりコントロールされている。cAMPは細胞内シグナル伝達で重要な役割を果たしている。

外部リンク

  • Computational Chemistry Wiki(英語)

関連項目

核酸の構成要素
核酸塩基

プリン (アデニングアニン、プリン類縁体) · ピリミジン (ウラシルチミンシトシン、ピリミジン類縁体)

ヌクレオシド
リボヌクレオシド
デオキシリボヌクレオシド
ヌクレオチド
(ヌクレオシド一リン酸)
リボヌクレオチド

AMP、GMP、m5UMP、UMPCMP

デオキシリボヌクレオチド

dAMPdGMPdTMPdUMPdCMP

環状ヌクレオチド

cAMPcGMP、c-di-GMP、cADPR

ヌクレオシド二リン酸

ADPGDP、m5UDP、UDPCDP  · dADPdGDPdTDP、dUDP、dCDP

ヌクレオシド三リン酸

ATPGTP、m5UTP、UTPCTP  · dATPdGTPdTTP、dUTP、dCTP

プリン代謝
同化

R5PIMP: R5P · PRPP · PRA · GAR · FGAR · FGAM · AIR · CAIR · SAICAR · AICAR · FAICAR

IMP→AMP: アデニロコハク酸

IMP→GMP: キサンチル酸

異化
ピリミジン代謝
同化

カルバモイルリン酸 · カルバモイルアスパラギン酸 · 4,5-ジヒドロオロト酸 · オロト酸 · オロチジン-5'-一リン酸 · ウリジル酸

異化

ウラシル: ジヒドロウラシル · 3-ウレイドプロピオン酸 · β-アラニン
チミン: ジヒドロチミン · β-ウレイドイソ酪酸 · 3-アミノイソ酪酸

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